無料ソフトを組み合わせて同時通訳をする

外国語の動画を閲覧する際に困った経験はありませんか?YouTubeでは字幕設定で日本語字幕を表示できますが、翻訳機能のない動画では対応できません。しかし、今回ご紹介する方法を使えば、無料ソフトウェアを組み合わせて同時通訳を疑似的に行うことができます。この記事では、Windowsマシンを前提にした手順をご紹介します。ただし、ソフトウェアのダウンロードや動画の閲覧は自己責任で行ってください。

使用するソフトウェアは、Google翻訳(ネットサービス)とVirtual Audio Cable(無料ソフトウェア)の2つです。

1.Virtual Audio Cableのインストール

外国語の動画を同時通訳するためには、まずVirtual Audio Cableという無料ソフトウェアをインストールします。Virtual Audio Cableは、仮想オーディオケーブルとして機能する仮想オーディオデバイスです。インターネットで検索して、ダウンロードしてください。インストールが完了したら、次の手順に進みましょう。

2.サウンド設定で入力デバイスと出力デバイスを設定

サウンドの設定を開き、出力デバイスには「CABLE Input」を、入力デバイスには「CABLE Output」を設定します。これによって音声の入出力を仮想的につなげることができます。

3.サウンドデバイスのプロパティ設定

さらに、サウンドデバイスのプロパティ設定を行います。録音タグで「CABLE Output」のフロパティを選択、その中の聴くタグで「このデバイスを聴く」にチェックを入れて、デバイスを選択します。例えば、ヘッドフォンを選ぶことができます。

4.Google翻訳を起動

Google翻訳を起動し、言語検出で英語、翻訳で日本語を選択します。次に、マイク入力による翻訳を選択するため、マイクマークをクリックします。これによって、マイクからの音声が自動的に翻訳されるようになります。

5.動画を閲覧

準備が整ったら、いつも通り動画を閲覧します。動画の音声データがGoogle翻訳に流れ込み、自動的に翻訳された音声が日本語で画面表示されます。私の場合は、動画の画面とGoogle翻訳の画面をディスプレイ上に並べて閲覧しています。

6.制限など

ただし、この方法にはいくつかの制限があります。まず、Google翻訳の入力文字数は最大5,000文字までとなっており、ある一定の時間が経過すると入力文字数の上限に達してしまいます。そのため、私は定期的に原文を消去しながら閲覧しています。

また、翻訳精度も完璧とは言えません。動画内で話される内容がある程度理解できれば問題ないと考えて使っています。

同時翻訳が行われるため、Google翻訳の翻訳欄に随時日本語が書き込まれるため、目が少し疲れるかもしれません。

7.まとめ

今回は、無料ソフトウェアを組み合わせて同時通訳を疑似的に行う方法をご紹介しました。この方法を使えば、翻訳機能のない動画でも日本語で内容を理解することができます。

一方、本記事ではアイデア次第で無料ソフトウェアでも様々なことができることも示したかったのです。

現在のICT環境は急速に変化しており、特に中小企業や個人事業主の皆様にとってはこの環境変化を利用することは重要です。柔軟性とアイデアが求められる時代に、こうした方法を活用してみてはいかがでしょうか。